October 15, 2007
風景の中の環境哲学
初・ブログです。B4渡邉です。
岡本さんの次の人は研究室の学生旅行について書くことを求められているみたいな気がするんですが、、、
今日は最近読んだおすすめの本の話でもしてみようと思います。笑。
というのも、
最近卒業論文のテーマを決めるのに、自分が大切に思うことや問題に思うことというのをできるだけ具体的に、明らかにしたいなぁ、と思って、短期間でたくさんの文章を読んでいました。
その中で特によかったなぁ、というやつを1つ。
タイトルにもある桑子敏雄さんの「風景の中の環境哲学」。
高尾さん大プッシュの本です。
読み始めたらとまらない面白さ、です。
景観と風景の問題から出発して、紛争解決のための「合意形成」について展望し、風景と合意形成の問題を架橋する環境の哲学を展開する、という三部構成からなっています。
なんだかこうやって言葉だけ見ると難しい。。
読むとさらに難しい。。。
この本の中で、彼は現場と理論の間を自由自在に行き来しながら、
今世の中で起きている環境(広い意味での環境)にまつわる問題というのを
きわめて論理的に説明してくれています。
ちょっと、感動します。
時間がある人もない人も読んでみてください。ぜひ。
柳川の掘割を再生した広松伝さんのことがこの本の「はじめに」で紹介されています。
この人について書かれていた文章が一番響きました。
最後に引用しておきます。
かつて広松が「現場に立って全体を見ること」の大切さを語るのを聞いた。
広松が考える全体とは、風景の背後にある空間の履歴であり、そこに生活する人々のかかわりの全体であった。
この全体を捉える能力を広松は「感性」と呼んだ。