まず、第1回〜第3回までの取り組みについて簡単に振り返ってみようと思います。
第1回の部会では大島市民の森公園を再整備していくために現地調査を行いました。
東側展望台には唐津を一望できる美しい風景があること、公園を維持管理するための予算がつかなくなり問題が起きていることが分かりました。
そして、大島市民の森公園の再整備には以下の3点が必要であることが分かりました。
①眺望の確保(木、竹の伐採)
②車が頂上へ登るためのアクセス道路の整備
③トイレのためのポンプ修理
①について、頂上にはかつて360度風景を見渡すことができる展望台がありましたが、今はその展望台からは木しか見えません。成長がとても早い竹は、アクセス道路の眺望を妨げています。
②について、軽自動車が通れる既存の道路を活用すればコストを抑えて車が登れる道を整備することが可能です。
町内を通って市民の森の看板がある場所までは、緊急車両が通ることが難しいため車道を整備する必要があります。市民の森入り口から東側展望台までは、今後の活動をきっかけとして大島内外の公園利用者が増えれば整備できるはずです。
③についても同様に大島内外の公園利用者が増えれば修理できるはずです。
これまでの話し合いの中で、竹を伐採する活動を自分たちで行なっていくことにしました。この竹やぶの中には、かつて大島の人たちが里山として大島山を耕していた段々畑の石炭が埋もれています。また、タケノコ堀りや竹炭づくりなど竹伐採とイベントを一緒に行うことで大島の人だけでなく、外の人とも協力しながら継続的に竹伐採をしていくことになりました。
第3回の部会中に、頂上の市民の森だけでなく大島をみなとの里山と捉えて、大島全体のグランドデザインをしていくために「大島展望ゾーン部会」から「唐津みなと里山の会」に名称を変更しました。
山とみなとがこれだけ近い場所は珍しく、山と海を一緒に考えながら大島山の魅力を高めて行きたいです。
先日、6月5日に第4回唐津みなと里山の会がありました。
まずは炭焼き小屋やタケノコ堀りのイベントを行なう上で利用できそうなスペースを見に行くために現地へ行きました。
現地見学場所はオレンジ色になっている部分で、下から【東屋付近の竹林】【頂上へのアクセス道路】【東側展望台】です。
【東屋付近の竹林】
現地見学場所はオレンジ色になっている部分で、下から【東屋付近の竹林】【頂上へのアクセス道路】【東側展望台】です。
【東屋付近の竹林】
竹林内には畑として利用されていたときの石積みや石ガメがあり、竹を伐採したあとにこの石積みを利用した良い雰囲気のイベント空間ができるのではないかという意見がでました。
【頂上へ向かうアクセス道路】
この道からは以前、大島町内から西港までの風景が見えていましたが、竹で全く見えない状況になっています。
東側展望台では高島から火力発電所までの眺望が確保されているので、この場所では火力発電所から大島町内、西港までの風景が見えればいいのではないかという意見がありました。
アクセス道路の脇に雑草がはえているので、竹伐採の活動を行う前に草を処理する必要があります。
【東側展望台】
やはり、ここからの眺めは良いです。この展望台までの演出を含めて、これから検討していく必要があります。
みんなで唐津を見渡しながら、安岡さんが子どもの頃の思い出話を聞きました。
昔大島の子どもは鳥島まで泳ぎで行き、島にある井戸水を飲むのが楽しみだったそうです。
東側展望台よりももう少し頂上へ登った場所から撮った写真ですが、前にある数本の木を切れば、大島山の森と唐津の海、砂浜が一体となって見える美しい風景を生まれると思います。
現地見学後は二タ子三丁目倉庫に戻り、九大や市役所が準備した資料や現地見学の感想をもとに話し合いが行われました。
話し合いの結果、東屋付近の竹林をタケノコ堀りや竹炭づくりを行える空間にして、外部の人にも協力してもらいながら竹伐採を行なっていこうということになりました。
また、助成金を申請して今後の活動資金として利用することにしました。
助成金を申請するための具体的な伐採計画については次回7月3日に行われる部会で話し会います。
今回の部会で実際に竹伐採を行うことが決まり、今後は具体的にどの部分を伐採していくのか話し合いが進んでいきます。
九大としては、竹伐採の計画をたてるうえで検討に必要になる資料の準備と今回の活動が今後どのように大島全体の話につながるのか考えながら準備を進めて行かなければなりません。
大島の人、里山の会の人、他の大島の協力者も含めて、楽しく活動の輪を広げながら大島が良い方向に向かっていけばと思います。