今年度の前期も、大学1年生が4年生になって配属される研究室を体験する授業(コアセミナー)が行われました。
去年と今年のコアセミナーと景観研究室のメンバーで作成したベンチ計6基は8月に唐津東港プロムナードに設置されました。
ここでは、コアセミナー、ベンチ設置の経緯、募金活動、設置、完成セレモニーまでの一連の流れを紹介します。
去年のコアセミナーについては、カテゴリー「コアセミナー2012」で紹介しています。
今年のコアセミナーのテーマは、「地元杉材を使って、みんなで座れるベンチをつくる」です。
温暖多湿な九州は、昔から木材の大産地でした。今も九州では広く林業が営まれています。地球温暖化のための二酸化炭素削減、環境に優しいまちづくりなど今日的な課題に取り組む上で、国産材の活用はとても重要です。
これまでのコアセミナーでは、橋を設計して模型にすることに取り組んでいましたが、去年から模型ではなく実物を作っています。その実物というのが木のベンチです。
ベンチ製作を通して、木材の性質、木組み構造の強さ、加工のコツについて勉強することをコアセミナーの目的としています。
コアセミナーでは、山の木を切り出すところからベンチが完成するまでの一連の流れを見学、製作を通して勉強しました。授業の日程とは多少前後していますが、以下の流れに沿ってこれから説明していきます。
①木の伐採
②木材市場
③製材
④加工
⑤図面の確認
⑥仮組み立て
⑦防腐処理(エコアコール処理)
⑧本組み立て
コアセミナーで扱う地元杉材として、佐賀県産材のものを使い、製材は栗原木材店、加工は井上木型、エコアコール処理は九州木材工業にお願いしました。
栗原木材の栗原さん、九州木材工業の内倉さんには見学までさせていただき、授業を通して大変お世話になりました。ありがとうございます。
第1回目の授業がオリエンテーションで、第2回目がベンチに設置される唐津港の見学に行きました。
トロッコ倉庫の近くに既に1基設置されているベンチの実物を見たあと、ベンチを設置する予定の東港プロムナードを見学しました。
その後は、西ノ浜、唐津城、旧唐津銀行と、みなとや市内の様子を見学しました。
唐津城からの1枚、背景の右側には虹の松原が見えます。
実際に歩たり、唐津城から見下ろしてみなとの風景を感じ取ってもらえたかなと思います。