高尾は昨年度から佐賀県景観アドバイザーに就任し、佐賀県内の市町の景観担当者を対象とした景観研修の講師をつとめています。7月21~22日に開催した第1回では、景観法の基礎に関する講義、佐賀市景観計画の事例報告(市担当者とともに)、由布市の景観行政の事例視察@湯布院(市担当者とともに)を行いました。
続いて今年度の第2回として開催した8月31日には、吉野ヶ里公園周辺地区を対象とした景観計画を題材として、これを地区住民に説明するためのストーリーをつくる、という演習を行いました。法律、地域の景観特性と課題、地域づくりの経緯、関係者の意向等を総合的に考えながら、プレゼンストーリーをつくっていくという合意形成演習としました。
私自身初めての試みでしたので、準備には力をいれてきました。県担当者とともに関係者ヒアリングを行い、プログラムについて議論を積み重ねました。それでも当日を迎えるまで不安もありましたが、蓋をあけてみれば、参加者のみなさんがすごく熱心に議論、発表をしてくださり、大盛況でした。
後日参加者からのアンケートが届きましたが、「時間が足りなかった。もう少し時間があればもっときちんとした発表ができたと思う」「合意形成のポイントや手法が学べてよかった」「景観研修というよりは職員研修だと思った。他の部署も対象としてよいのでは」等の積極的、肯定的な意見をいただきました。ほっとしました。
公園を管理している管理事務所長も研修の結果を受けて早速植栽管理について関係者との協議をはじめてくれたとも聞いています。地域にとってもよい研修となったのならとても嬉しいです。
なお、研修の準備については、関係者ヒアリングや現地調査、県担当者との打合せ等にM2の西村さんも一緒にまわり、当日もアシスタントとしていろいろと手伝ってくれました。私も県担当者も助かったと思いますし、西村さん自身も得るものの多い研修となったと思います。
今年の反省点は来年度以降に活かしていきたいと思います。
出会いと発見DIARY
佐賀市の景観計画策定委員会に参加させて頂きました。
会場は市の指定文化財である「旧古賀家」。
佐賀市ではこのような市の施設を積極的に使用するよう努めているそうです。
ということで、窓からこんな景色を見ながらの委員会となりました。
委員会のメンバーは全6名。
景観計画(案)、景観条例(案)の最終確認が行なわれ、特に行為の手続きに関して議論が行なわれました。
この委員会に参加したのは初めてでしたが、委員の皆さんも全員が発言され、事務局を含めてちゃんと「議論」が行なわれる、こじんまりとした雰囲気の良い委員会だなと感じました。
目的にあった規模とメンバー、委員の皆さんの思いが大事だと実感させてもらった委員会でした。
佐賀市では一昨年度から「佐賀市景観計画」の見直しを進めており、
高尾は策定委員会の委員としてアドバイスをしています。
これまでの2年間の議論で「佐賀市景観計画(案)」がほぼできてきて、
これから施行・運用に向けた手続きを進める段階にきています。
そこで今年度は、ルールが運用された後、窓口を訪れた建築行為を届け出た方に渡す
ガイドブック(手引き)の作成についても検討を進めています。
そこで若干の追加調査が必要になったので、同行させていただきました。
佐賀市を山ゾーン、平野ゾーン、まちゾーンと概ね一周し、
現地でいろいろと議論しながら、検討に必要な写真を撮影しました。
途中訪れた平野ゾーンの干拓地では、広大な麦畑に大麦が金色に輝き、その先に山々が聳え、
皆でしばしその美しい風景を眺めながら休憩をしました。
まわればまわるほと、良いところがたくさんあって、佐賀の魅力を知らされます。
このまちの良さがもっともっと光るように、少しでも役に立てるよう今年度も頑張ります。
先日、佐賀市景観計画策定委員会に出席の後、以前景観アドバイザーをした佐賀市の水路の現場を見に行きました。
このプロジェクトは合意形成に非常に苦労し、施工段階におけるデザイン監理をできるような状況ではなかったのですが、
やはり年に1,2回訪れて進捗状況を確認しています。
それが一緒に頑張った学生やコンサルタントの皆さんへの私の責任かなと思っています。
今回みた限り、水路については工事は概ね完了していました。
(水路沿いの公園等、区画整理事業における工事がまだ未完です)
ディテールの変更はあるものの、設計段階で協議したとおりにできあがっています。
林(博)君や粟生君と取り組んだ最初の区間(第Ⅳ工区)。
島谷先生と樋口先生にアドバイスいただきながら試行錯誤でした。
この区間はできてから時間が経過していることもあってずいぶん馴染んできました。
植生も外来種が少ないようで良い感じです。
田浦さんと一緒に取り組んだ区間(第Ⅱ工区)。
ここは大きな公園が隣接してあったため、水路を広げて、曲げることができました。
この曲がり具合を、通称「田浦ライン」と呼んでいました。彼女の汗と涙の結晶です。
クリークらしい線形で、よい感じにできたと思います。
ちなみに、その隣接する公園との一体的なデザインを提案した時の模型が、このブログの右上にあるプロフィール写真のコルク模型です。
最後に取り組んだ区間(第Ⅰ工区)。
この区間を検討していた時は、コンサルの担当だった時岡さんや市の担当だった泉さんが思いを共有してくれていて、
彼ら二人が主導的に設計をしてくれました。隣接する神社との雰囲気もあっていて、よい感じと思います。
本当はもっともっとやりたいことはありました。
でも、様々な条件による限界のなかで、みなが頑張ってくれて、
コンクリート三面張りになるはずだった水路を少しでもよくできたのではないかと思います。
かかわり続けることの大切さを学んだプロジェクトでした。
これからも定期的に見に行きたいと思います。
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